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竹林記者の独りよがりの雑文です。泣き言、反省、得意げ、怒り・・。暇つぶしにも足りませんがよろしかったら・・。
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 鉄線を編んで作ったごみ箱――いまではあまり見られなくなった、昔の公園などによくあったやつ――を鬼の形相で持ち上げようとしている男を見た。

  映画「カッコーの巣の上で」のラストで、チーフという役名の大男が水飲み場の石台をぶち上げるシーンがあったけど。そんな感じだ。 一本かぶりの準決勝で負けてしまった菅田順和に向けてそこかしこから丸めた競輪新聞が投げつけられていた。怒気を行動に? 鉄製のごみ箱を、金網越し、バンクに放り込もうとする男。  その昔、あんなに熱かった京王閣競輪場ではきょうから記念競輪だ。
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 岐阜G2の最終日・9Rは1着が①武田豊、2着は半車輪差で⑨神山雄、3着が1車輪遅れて⑥丸山啓で入線した。4着は丸山に8分の1輪足りずの⑧小川圭だった。ちなみに①⑨⑥は並びの車券だ

 ゴールしたとき、岐阜競輪場の実況アナウンサーは1着が①武田、2着は⑧小川のような言い方をした。えっ?と思って見ていたらゴール前のスロー再生が流れ、今度はアナウウンサー氏、1着①武田、2着⑨神山と映像に合わせたが3着は⑧小川だと言う。「外の⑥がきてるんじゃないのか?」、おもわずぼくは声に出した。

 もちろん誰にでもミスはある。あるのだけれど、この着差で続けての誤報はいただけない。ゴールしたとき、①⑨を持っていたファンを焦らせ①⑧のファンにはぬか喜びを与えた。スロー再生が流れたときには、①⑨⑥の並び車券を持っていたファンと①⑨⑧のファンの喜怒哀楽を逆に誘導してしまったのである。その「罪」は反省してもらわねば。ぼくは強くそう思う。

 演歌歌手のステージ司会みたいな名調子を気どっている実況もあれば、やたら興奮しているものもある。なにもそこまで大げさにというファンもいれば、いやいや、あのぐらいエキサイトしてくれたほうがと擁護するファンもいよう。だけどレースのスピードアップに口がついていけない中部の某の実況はどんなものかとぼくは思ってしまう。そしてなにより競輪の実況で閉口なのは、「ゴール」が正確でない無責任な実況である。平気で1着を間違う実況は論外(これがけっこういるんだ)として、1/4輪は差があるのに激戦・きわどいと逃げてしまう実況も二流であると言いたい。

 そういう意味で埼玉の競輪場を中心に実況をしている綿貫弘氏は一流である。氏は独特の表現で人気のある司会であるが、その「綿貫節」もさることながらぼくが瞠目するのは、氏の実況のゴール線、1着、2着、3着の正確さである。よくぞそこまでと感心するぐらい氏は、かなりきわどいゴール態勢の優劣を断じようとする。そしてまず間違えない。「うーん……これは……」と態度を保留したときには長い写真判定必至で、結果同着というケースもけっこう多いと思う。

 きわどいゴールに自分の車券を照らしながら「どっちなんだ?」と綿貫弘の実況にすがったことがあるファンも多いのではないだろうか。「わずかに態勢有利は5番」の言葉が天使の囁きに聞こえるか、悪魔の突き放しとなるか。

 ゴール線の正確さが競輪実況の「いのち」であることがわかっていない中部の某や関西の某に、綿貫氏の爪の垢を煎じて送りたい。

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