徳永英明のベスト盤が売れているらしい。
｢レニー・ブルー」を最初に聴いたのはフィリンピン・パブで、シンガーのサラやシンガーと呼ばれている客の男が中央のステージに立ち、イントロが流れると、トクナガ、ビデアキーの嬌声。フィリピンの女の子に徳永は人気だった。
スナックのカラオケで「最後の言い訳」を歌ったあとぶっ潰れた青森の夜は十年以上前の全日本選抜競輪だ。担ぎ込まれた先の救急医に「心配ない。ただの飲みすぎ酔っ払いだ」と切り捨てられた俺をやさしく受け継いでくれた婦長さんは元気だろうか。

昨日、自分の位置を無抵抗で明け渡したタイトル・ホルダー某は今日もラインの先行型の番手を競られていた。さすがに今日は取り返しにいったがゴール前は離れてしまっている。某に昨日のレースについての「最後の言い訳」はあるのだろうか。

午前中、「最後の言い訳」を聴きながら電車に乗っていたら経路を間違えてしまった。戻るのも面倒なので、西武遊園地駅(競輪場の最寄り駅は「西武園」で、この二駅はけっこう距離がある)まで行ってそこから競輪場まで歩いた。遊園地のプールへとむかうカップルや家族連れとすれ違いながら。