竹林記者の独りよがりの雑文です。泣き言、反省、得意げ、怒り・・。暇つぶしにも足りませんがよろしかったら・・。
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まくられてしまった先行選手の背中は悲しい。
高速道路でびゅんびゅん抜かれ続ける左車線の車のごとく、ずるずる内側を下がってゆく様は息絶えるなにかのようでもある。
逃げることができず、うしろの追い込み選手に捨てられる。別線に押さえ込まれ、まだ余力が残っているのにやはりうしろの選手に見限られる。そんなときの先行選手の胸中は複雑だろう。
でもそれよりも、悲しい場面を目撃することがある。
懸命に逃げる、先行選手が逃げる。別線のまくりがそこまできている。3番手の選手は素通りされてしまった。番手の人、なんとかして! の願いもむなしく、番手はブロックどころかぴくりとも車を振ってくれない。まだ脚は残っているのに。ちょっとだけ止めてくれれば。ちょい失速させてくれれば何とかなる。ああ、それなのに……。まくりは自身の横まで迫っている。しかたない、と自分で持っていった。まくりを振って、止めて、逃げ切った。が、しかし。
4コーナーでの落車の誘因はそのブロックにありという判定放送が流れた。
誰も何もしてくれないから、しょうがないので自身がブロックしたら1着失格。繰り上がったのはブロックしたときに内を突いた味方であるはずの番手の選手だった。
憤まんやるかたなし。それをどこかに収めねばならぬ先行選手の悲哀はいくばかりか。
奈良西王座でそんな悲哀を背に失格欠場した高城信雄が昨日の宇都宮で優勝した。厳しい寒さの500バンクで14秒2のまくりだった。
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