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海老根は抑え込んだ、渡部哲のカマシも封じた。さあ兄弟子・佐藤慎のためにと山崎芳は思ったことだろう。しかし、そのとき。内から来たのは「同県・別線」の岡部芳だった。互いに名前に「芳」の字を持つ2人が踏み合い展開は一変した。
まくったのは手島慶で、優勝はそれを差した後閑信だった。
ピッチの上がった前橋ドームで外に浮いてしまうはつらい。したがって出切れないと思った自力選手は何とか内へ、コーナーにかかる前に内へと、意識も車もインに向きがちだ。
今日の展開もその傾向で、脚を使い合って何とか一本になった前団を、その列の横、言うなればノーブロックで「がら空きの外」(なんだか妙な表現だが)をまくってしまったことになる。
初日は小嶋敬-手島でまくり、三番手だった後閑は千切れている。二次予選の後閑はバックから自分でまくった。準決勝も後閑はまくりで、それに「反応」した手島が差した。そして今日は手島がまくって後閑。「見えない何か」が連動していたのだなどと記しても、「お前の話はつまらん」と言われるのが落ちだろうが……。
ドラマ「前略おふくろ様」(かなり旧作なので知らない人も多いでしょうが)の主人公・ショーケン流に表現すれば、「ぐっときた」のは7レースだ。
ピッチの上がった外で小松剛之のイン粘りを厳しく締めた前田拓也は、2センターでは小松マークだった諸橋愛を外に放り投げるように持っていった。もうまくられてしまっている「仲間」の村上義弘を最後までかばう。自分に競りこんできた小松-諸橋ラインは許さない? という「気」がテレビ画面からも伝わってくるようだった。以前はタテ型の印象が濃かった前田だが、いい「ヨコ」が使える選手に成長した。
結果は最後にまくった武井大介と中村浩士の千葉ワンツー。ゴールしてスローダウンしている9人のなかで、満面の笑みで武井を労っていた中村が印象的だった。その中村は退場するとき、敢闘門から客席・バンクにむかって深々とお辞儀をした。
いいドラマ見させてもらいました。
最近頻繁に起こるめまいについての精密検査を受けた。数日後データを見ながら医者は、明確な原因は分からぬが三半規管が不定期で異常をきたすのだと説明し、とにかく様子を見ましょうと診断を延ばした。
病院から駅までの帰り道をてくてく歩く男。頭の中で呟いている。三半規管かぁ。三半規管の異常ねぇ。三半規管、三半、さんはん……。うんっ!
男は典型的な穴党で、なかでも無理を承知で「人気薄・戦法中途半端・一発屋」の3半まくり(2センターまくりと言う人もいる)という車券を最も好んだ。
三半規管の異常は3半まくりばかり買っているからでは? 医師の元まで戻って質問することはもちろんしなかったけれど、この発想? は男を微笑ました。
男の足どりが少しだけ軽くなった。
※物語はすべてフィクションです。特定のモデルは存在しません。